2009年7月31日

怠け者同盟の社会が働き者の社会に対抗する手段


Paris, France
怠け者同盟の社会は人類の未来」で述べた怠け者同盟の社会の持つ一番の問題点として、働き者の社会との競争に容易に敗北するということが挙げられます。怠け者同盟の社会では、週35時間しか働いていなくて、日曜日は店を開けることが禁止されています。一方、働き者の社会では24時間オープンのコンビニが氾濫し、人々は家族団らんの時間や読書・音楽といった文化的な生活を送る時間を削りながらも働いているので当然です。

働き者の社会は、熾烈な競争を通じて全体のパイを広げるアングロサクソン(米英)モデルとも言え、日本の社会も採用しているモデルです。当然、怠け者同盟の社会と働き者の社会の間の競争は、働き者の社会の完勝と言えます。普通に競争すると怠け者同盟の社会が競争に勝利することはありえません。

2009年7月29日

怠け者同盟の社会は人類の未来


Paris, France
日本はけっこう成功しているというエントリ(日本はもうダメだ論と日本の優秀な人材このエントリーを含むはてなブックマーク日本をもっとダメな国だと思い危機感を煽りましょうこのエントリーを含むはてなブックマークもうそろそろ日本はもうダメだと言わなくてもよい このエントリーを含むはてなブックマーク」)には、必ず「いや、でも働きすぎて日本人の幸福度は低い」という反論があります。それに対する答えとして読んでいただけると助かります。
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フランスに来て思ったのは、やっぱりフランス人は怠け者だということです。1998年に政府の決めた週35時間労働制は、月曜日から毎日8時間働くと金曜日は午前中で帰宅できることになります。もちろん同僚は5時か6時で帰りますし、土日休日に働くことはあり得ません。24時間のコンビニはありませんし、日曜日に空いているスーパーもありません。だんだん分かってきたことは、フランス人は怠惰だからこんな社会になったのではなくて、怠惰でいられる社会を未来の理想として、意識的にこの社会を作り上げてきたということです。これを本エントリでは怠け者同盟の社会と名づけます。

サルコジ大統領はこの怠け者同盟の社会を働き者の社会に変えようとしていますが、反対者が多いです。

「日曜はダメよ」の仏店舗、営業解禁へ新法 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

フランスで、これまで原則として禁じられていた日曜日の店舗営業を、大都市や観光地で解禁する新法が国会で可決された。政府は年内施行を目指しており、実現すれば観光客も買い物や飲食がしやすくなる。ただ、「もっと働き、もっと稼げ」と旗を振るサルコジ大統領肝いりの新法には、国民の過半数が「ノン」と拒否反応を示しており、野党は徹底抗戦の構えだ。

人は平等であるはずの世界において現実は平等でない


Deauville, France
一つ前のエントリ「もうそろそろ日本はもうダメだと言わなくてもよい このエントリーを含むはてなブックマーク」で「パスポートの威力」のくだりで不快感を持った方も多いかと思います。実際このくだりは最後まで文章に含めるか迷ったところでもありました。日本がうまくやっていると言うだけなら、「「世界にいい影響を与える国:ニッポン」を考える」や、「世界にいい影響を与える国:ニッポン」に書いていることの中のどれか取り上げれば済むことでした。しかし、結局は、エントリにある種の”どぎつさ”を演出するためにあえて加えておきました。

不快感を示された方、持たれた方は正しいと思います。人の価値は国籍、民族、宗教、さらに言えば受けた教育や人柄に関わらずみな同じだという世界の方が正しいと全員が納得できるからです。これは、異国に住む僕自身が一番信じたいことでもあります。フランスで住む上で、見た目がアジア人でも、片言のフランス語しかしゃべれなくても、フランス式の教育を受けていなくても、人としての価値は誰でも同じであると信じたいからです。

2009年7月27日

もうそろそろ日本はもうダメだと言わなくてもよい


Paris, France
日本はもうダメだ論には何回か違和感を表明してきました→(日本はもうダメだ論と日本の優秀な人材このエントリーを含むはてなブックマーク日本をもっとダメな国だと思い危機感を煽りましょうこのエントリーを含むはてなブックマーク)。これらのエントリではいろいろな歴史の例を挙げて理論武装をしていますが、日本はもうダメだ論は読んだ瞬間から反射的に悲観的すぎると感じました。それは、ヨーロッパに住んでいる者としての肌感覚です。

自動車でも電化製品でもフランスでは日本製品は品質が良いという先入観があります。学校と研究所でお世話になっている3人の教授はみんなソニーのVAIOの最軽量モデルを使っています。この2年間の間に何回か買い替えていますが、いつもVAIOです。きっと気に入っているのでしょう。学生はもう少し安いPCを使っています。また、友人が自動車を買うと言う時に検討するのが、トヨタです。学生はお金がないので中古ですが、故障で余計に費用がかかるのは困ってしまうので、信頼性の高い日本車を選びたいと答えます。僕は旅が好きなのでフランスにいるうちにヨーロッパ各国をまわっているのですが、観光地に行った時に旅行者の持つデジカメとデジタルビデオカメラは少なめに見積もっても80パーセント以上は日本製です。

極東の島国である日本が遠くはなれたヨーロッパで信頼性を獲得して、日本製品をあふれさせています。EUは現在27カ国ありますが、どの国もこんな快挙を成し遂げている国はありません。これで、日本はもうダメだと言うのならば、ヨーロッパの27カ国はもう既に終わっていると言うことでしょう。ヨーロッパの国で多くの人がそう思っている国は無いです。控えめに見ても日本はうまくやっている方だと言えます。

2009年7月26日

フランス語のページをブラウザ上の仏和辞書を引きながら読む方法


Versailles, France
フランス語のウェブページを読んでいて、ちょっとした単語の意味を調べるのに手持ちの電子辞書を使うのはちょっと面倒くさいです。マウスをかざすだけで簡単な意味を表示してくれる機能があれば、かなり便利です。

英語だとGoogleツールバーのGoogle translateが便利です。これと似たような機能をもつFirefoxのアドオンがあります。以下のサイトで紹介されています。


最速で辞書が引けるアドオン「FireDictionary」が便利すぎる : ライフハッカー[日本版]

FirefoxアドオンのFireDictionaryf2jdicの 組み合わせでこれを仏和辞典でもできます。こんな感じで、マウスカーソル下のフランス語単語の日本語訳をサイドバーに表示することが出来ます。ざっと読みたいだけの文章だったらサクサク読めて快適です。また、iKnowのサイトに登録されている単語は発音を音声で確認することができます。

2009年7月25日

大きい中国が国民の利益という中国の言い分


Paris, France
世の中には片方の意見が一方的に正しいなんてことは滅多にありません。対立によってどんなに悲劇的なことが起こっていても、どちらかが悪くてどちらかが正しいなんてことはありません。例えば、あるフランス映画で扱われた米軍統治下のイラクにおいて少女がトラックにひき殺された事件がありました。イラク側の反抗者はアメリカの侵略に反抗するため、道路に少女を立たせておいたのです。米軍のトラックが少女の前で止まれば容易に襲撃できます。そして、襲撃を恐れるトラックは道路に立つ少女の前でブレーキでなく、アクセルを踏んだのです。イラク側はこの様子をビデオに収めることで、アメリカの非道を糾弾ででます。イラク抵抗者にはアメリカの圧倒的な武力で非戦闘民までもが殺され、支配されそうになっている中で、唯一の可能な抵抗だったかもしれません。アメリカのトラックの運転手は立ち止まれば自分が殺されるかもしれなかったのです。信じられないような悲劇があっても、だいたいの場合、どちらにも正しいと信じる論理があるものです。

2009年7月24日

[書評] 戦争で読む「ローマ帝国史」 建国から滅亡に至る63の戦い

戦争で読む「ローマ帝国史」 建国から滅亡に至る63の戦い (PHP文庫)小さな羊飼いの集落から、地中海世界を制覇する古代の超大国にのし上がっていったローマ帝国の歴史を戦争を通じて解説している本です。”ローマ期とは神話時代である紀元前八世紀から、西ローマ帝国の滅亡する起源五世紀までの1200年余りにかけて(p.3)”のことです。友人に「塩野七生『ローマ人の物語』|単行本|新潮社」を勧められたのですが、時間が無くて読めず、一冊で完結する本書を購入しました。「ハンニバル」、「カエサル」、「クレオパトラ」といった歴史上の人物が織り成す物語を再確認できたのは、楽しかったです。

2009年7月15日

過去の対立を越える方法における日仏の違い


Paris, France
7月14日はフランスでは「14 Julliet」といって一番特別な祝日になっています。バスティーユ監獄を襲撃した日を記念した行事で日本語ではなぜかパリ祭と訳されています。朝からシャンゼリゼ通りで大統領の前で軍事パレードが行われるのですが、最近は友好各国の部隊も招待されるようになっています。例えば、去年は初めて国連平和維持活動(PKO)に従事している日本の自衛官が参加しました。この話を同僚とした時に、遠くの国からも参加があることにかなり驚いていました。

フランス生活情報 フランスニュースダイジェスト - 自衛官が仏革命記念日パレード初参加へ - 7月11日
フ ランス革命記念日の14日にパリのシャンゼリゼ通りで行われる恒例の軍事パレードに、国連平和維持活動(PKO)に従事している自衛官4人が参加するこ とが10日分かった。パリの日本大使館や日本防衛省が明らかにした。防衛省によると、同パレードで自衛官が行進するのは初めて。(共同)
他国の軍隊を7月14日に呼ぶ試みは、少し前から始まったようです。同僚によると、はじめはドイツの軍隊を招待するところから始まったそうです。これは、はじめはフランス人に根強い過去のトラウマから、心情的には難しかったそうです。ドイツ軍のシャンゼリゼ通りにおける軍事パレードは、第2次世界大戦のパリ陥落を強く思い出すからだそうです→ナチス・ドイツのフランス侵攻 - Wikipedia

2009年7月13日

[書評] おじさん、語学する

おじさん、語学する (集英社新書)おじさんがフランス語を一から学んでいく過程が描かれている物語です。著者は言語教育を専門とする先生なのですが、物語のおじさんは真面目なサラリーマンで語学の経験はほとんど無い設定です。フランスに嫁いだ娘が生んだ孫に会いにフランス語を学ぶことになりました。普通の語学書とは違うこの語学の習得過程を物語として描くことにしたのは、語学学習のモチベーションにスポットを当てるためだったそうです。
こうした物語的記述法を選んだのは、語学を習得するために欠かせない心の風景や一瞬の機微を生け捕るためでした。(p.194)

2009年7月12日

日本はロボットで少子化問題を解決しようと思っている


Paris, France
日本はロボットで少子化問題を解決しようと思っているというのは、フランスのメディアでもたまに触れられることです。日本と言えば、漫画・アニメ・ロボットだと思っているフランス人の日本に対するステレオタイプと、少子化問題が安易にくっついた無知な意見か、冗談だと思ってました。最近複数の日本通がこの話を真面目に話していたので、ちょっと紹介します。ちなみに話を聞いた2人はロボット工学科の研究員です。

2009年7月6日

第10回 Japan Expo Paris 2009行ってきました


Paris郊外, France
パリに来て2年経つのにこのイベントは行ったことがなかったのです。去年はパリでコスプレの集団を見て、ジャパンエキスポが開催されていると気づいたので、予定を立てられませんでした。今回は同僚が情報をよこしてくれたので、事前に計画して行くことができました。友人を誘って朝の10時から行ってきました。

フランスに来てマンガが流行っていることにはびっくりしましたが、いまいちどれぐらいの熱気なのかは掴みづらいところがあります→[まとめ] フランスと海外のマンガ人気。というのもマンガは趣味の領域なので、知っているフランス人はものすごく知っているけど、知らないフランス人はドラゴンボールしか知らなかったりします。ジャパンエキスポの熱気も伝え聞いてはいましたが、実際のジャパンエキスポの熱気は行ってみないと分からないと思っていたので、行ってみたいと思っていました。

2009年7月5日

2009年6月のトップエントリ


Provins, France
6月は10エントリを投稿して、約27000PVでした。今月からTwitterをはじめて見ました。日々の軽い感想をつぶやいていこうと思います。ブログを書かれている方を中心にフォローさせていただいています。

6月はすこしブログのテンプレートを変更してみました。まず、実はあまり気に入ってなかったブログのトップにあったバーを消せることを知って、消してみました。こちらを参考にしました→Google BloggerのNavバーを消す - Google Blogger Hack

その他、カテゴリー別の話題に飛べるようにバーを付けてみました。これは、BloggerテンプレートのMovie Timesを参考にしました。

恒例の今月のトップエントリです。まとめエントリは除外してあります。これからもこのブログをよろしくお願いします。
  1. 日本をもっとダメな国だと思い危機感を煽りましょう
  2. センター入試とバカロレアに見る日仏の違い
  3. フランス人から見た日本特集『Un oeil sur la planète: Japon : le reveil du sumo ?』(2/2)
  4. 世界にいい影響を与える国:ニッポン
  5. 日本文化エロネタに対するフランス人の反応
  6. フランスのマンガ人気
  7. 外国人に受ける日本の動画
  8. 日本人はなぜ悲観論が好きか
  9. 日本はもうダメだ論と日本の優秀な人材
  10. 国民総かっこよさ(Gross National Cool)とは