2009年6月26日

[書評] 「日中友好」は日本を滅ぼす!歴史が教える「脱・中国」の法則

「日中友好」は日本を滅ぼす! 歴史が教える「脱・中国」の法則中国に近づくと国が乱れ、中国と断交することで繁栄する日本の法則を解き明かそうとする本でした。このブログには、「日中友好の重要性」というエントリもあるので、どんな風に反対のことを書いているのかちょっと見てみようと思って、手に取ってみました。中国人はモラルがなくて、盗人で、ずる賢くて、腹黒でいつも日本を攻撃しようと狙っているので、アメリカと組んでつぶした方が良いみたいな話だったら、読む価値もないと思いましたが、本書には耳を傾けるに足ることが書かれていました。まず、本書を特徴づける要素として、この本が他ならぬ中国人の手で書かれたことが挙げられます。著者は、本が書かれた2005年当時には中国人で、2007年に日本に帰化したそうです。

2009年6月23日

日本経済はもはや世界第二位ではない


Brussels, Belgium
調べてみたところ、冒頭の命題はまだ確定したわけではないようです。今週末にベルギーに旅行に行った際に、バスで配られていたフィガロ紙の一面に、「Le japon n'est plus la deuxième économie mondiale(日本経済はもはや世界第二位ではない)」と書かれ、国旗がアメリカ、中国、日本の順で並んでいる記事があったのです。車酔いしそうなので、記事は詳しく読まず、タイトルだけメモを取っておいたのでした。

センター入試とバカロレアに見る日仏の違い


Toulouse, France
今、フランスでは学生にとって大一番の勝負となる試験、バカロレアの試験が開催されています。この試験が日本とだいぶ違っていて、面白いです。この違いが両国の国民性の違いを説明するのにも参考になるために、エントリとしてまとめておきます。一般的に、日本人は機能性・効率性を重視し、短期の結果を最適化します。その効用の長期にわたった影響を考察するというような、現時点においては何の効用を生まない概念的な命題に重きを置かない傾向があります。フランス人は、現時点においては何の効用を生まない議論をすることを好み、現在、直面する問題が放置されることもあるように思います。

2009年6月20日

[書評] 高校生が感動した「論語」

高校生が感動した「論語」 (祥伝社新書)このブログでは佐久先生の書評第三弾です→[書評] ビジネスマンが泣いた「唐詩」一〇〇選[書評] これが中国人だ!―日本人が勘違いしている「中国人の思想」。古典は本来、時代や個人に即した解釈が許されるはずであるのに、論語は聖典とされるあまり、教条的に扱われすぎてきたので、あえて分かりやすい構成で書かれている本です。論語が高校生につまらないといわれる原因を調べ、それに対する対策として本書の構成がとられています。

2009年6月17日

世襲政治問題のためにプロセスを見直そう


Menton, France
日本は俗に「経済一流、政治三流」と言われますが、海外のメチャクチャにひどい政治家を見ていると、日本の政治ってそんなにひどいのかなと疑問に感じていました。フランスに渡って気づいたのは、やっぱり日本の政治はフランスよりは洗練されていないと言うことです。おおざっぱに言うと日本の政治は最悪ではないが、議論が無くて世の中の雰囲気で決まっているという点を感じます。フランスでは僕の周りにいる研究者/技術者といった政治と関係なさそうな人でも政治について、よく議論しています(左派と右派の意見が近いフランス人の政治議論フランス人の議論を信頼する)。政治議論の裾野の広さを感じます。

2009年6月8日

[書評] 島国根性 大陸根性 半島根性

島国根性 大陸根性 半島根性 (青春新書インテリジェンスシリーズ)日本、中国、韓国の文化的違いについて書いてある本でした。本の帯には、「日本在住の韓国系中国人学者だからわかる日本・中国・韓国文化の"スレ違い"の深層とは!」と書かれています。著者はこの三国のどの文化にも詳しい学者(日・中・韓比較文化学者 金文学さん)だそうです。文化的な違いを指摘するときには、あまりに詳細に見てしまうと意味がなくなってしまうために、ある程度の近似値でレッテルを貼る必要があります。こういった議論はレッテルを貼らないと議論が先に進まないので、本書では各所にいろいろなレッテルが張られています。「「レッテル貼り」に貼られたレッテル」では、レッテル貼りは一時思考を停止させて議論を先に進めるために必要だと、書きましたが本書はこれを地で行っている感じがしました。

2009年6月6日

経済危機とビジネスエリート(MBA)


Versailles, France
2006年にハーバードビジネススクールでMBA取得した人が、経済危機を回避できなかったことでMBAを批判していました→「金融危機の真犯人を育んだMBAの罪:日経ビジネスオンライン」。エリートの位置づけとして、最近書評した「[書評] エリートのつくり方―グランド・ゼコールの社会学」で”自身が万人に与え難い高度な知識を得ることは、市民の代表としてその知識を得ることと捉え、その知識を社会に還元する義務を負った考える”という視点を得たので、これを元にエリートの位置づけを考えていこうと思います。

2009年6月4日

天安門事件から20年の六月四日に中国人に意見を聞く


Versailles, France
今日は天安門事件が起こった日から20年目の記念日です。特に気にしていたワケではないのですが、昨日「日経ビジネス」を見ていたら最近だけで3つも特集が組まれていたので、思い出したのでした。日本ではそこそこ取り上げられていることが分かります。それらによると、やはり天安門事件は中国共産党の失敗だったという見方が大半です。天安門事件から始まる20年間で中国が発展したことは事実ですが、それによって共産党による武力鎮圧が肯定される論調は日本には見当たりません。
これらの特集によると、今時の中国の大学生は、天安門事件に無関心であるということが分かります。また、中国のメディアは天安門事件に関する報道を禁止されていることが分かりました。

[書評] エリートのつくり方―グランド・ゼコールの社会学

エリートのつくり方―グランド・ゼコールの社会学 (ちくま新書)フランスのエリートを養成する学校であるグランゼコールに関する本です。本の概要は、1)フランスの教育全般にわたる解説、2)グランゼコールの歴史と著名な学生達の紹介、3)21世紀のグランゼコールの展望となっていました。1996年の出版ですが、どのようにエリートを作るかや、エリート達の歴史というのは、10年程度で変化するものではないので、今の状況をつかむにも役立つと思いました。

2009年6月2日

2009年5月のトップエントリ


Paris, France
この5月で渡仏2周年を迎えました。渡仏の数日前に大統領になったサルコジ氏の特集やカンヌ映画祭のことをテレビでやっているのを見ると、渡仏して間もな い頃のことを思い出します。フランスに関するいろいろなことを理解していくにつれて、新しいことを知った時の新鮮味が薄れつつあります。滞在期間が長くなるにつれて、意識的にいろいろなことに興味を持っていかなければ いけないように感じます。

今月は7エントリを投稿して約42600PVでした。はてなで話題になって広く読まれたエントリ「日本をもっとダメな国だと思い危機感を煽りましょう」のおかげで過去最高を更新しました。この日だけで10000PVほどだったので、1日で一か月分の4分の1弱のPVを稼いだことになります。はてなで注目を集めると、こんなにアクセスと反響があるということを初めて知りました。この反響のおかげで、読者数とブックマーク数がこれまでの3倍ほどに跳ね上がりました。

[TopHatenar] mesetudesenfrance さんの順位

注目をあつめたエントリはこのブログの中では異色のエントリだったので、のちのちもう少し書き足したいと思います。はてなからきたユーザはそのエントリしか見ない傾向があることも分かりました。初めて来た読者が、一目で少しでもこのブログの様子がつかめるように、右側に少しプロフィールを公開することにしました。その記事がどんな背景を持つ人が発信しているのかが分かった方が、情報が伝わりやすいかもしれないとの考えからです。同じく、「このブログについて」も少し更新しました。
Madeleine Sophie
1982年、京都生まれ。2005年慶應義塾大学環境情報学部卒業。2007年慶應義塾大学政策・メディア研究科修士取得。2007年よりフランスにて研究員兼博士課程在籍。専攻はモバイル・インターネット。パリ郊外に在住。Eメールは madeleine.sophie.0525@gmail.com へどうぞ。
恒例の今月のトップエントリです。まとめエントリは除外してあります。これからもこのブログをよろしくお願いします。
  1. 日本をもっとダメな国だと思い危機感を煽りましょう
  2. 日本はもうダメだ論と日本の優秀な人材
  3. フランス人から見た日本特集『Un oeil sur la planète: Japon : le reveil du sumo ?』(2/2)
  4. 世界にいい影響を与える国:ニッポン
  5. 外国人に受ける日本の動画
  6. 日本文化エロネタに対するフランス人の反応
  7. 日本人はなぜ悲観論が好きか
  8. フランス人から見た日本特集『Un oeil sur la planète: Japon : le reveil du sumo ?』(1/2)
  9. 国民総かっこよさ(Gross National Cool)とは
  10. フランスから見えるアメリカは浅はかな国