2009年9月22日

怠け者同盟の社会のまとめ


Avignon, France
怠け者同盟の社会は人類の未来」から始める続きのエントリでは、フランスと日本の社会の違いを、労働に対する考え方を中心に考えてきました。フランス人の労働の価値観や、フランスが目指している政策などの背景を分析したものでした。長いエントリが続いたので、まとめるエントリを作っておきます。今後もこの話題のエントリにリンクしたいと思います。

怠け者同盟の社会のまとめ(2009/09/22)

まず、「怠け者同盟の社会は人類の未来 このエントリーを含むはてなブックマーク」では、怠け者同盟の社会では、競争を抑制し負荷を減らすということを述べました。働き者たちの社会では、企業間や個人間の競争によって地球資源、労働時間、体力をムダに消費しています。競争を抑制するために各人の労働の自由を規制すると言う考え方を紹介しました。

怠け者同盟の社会が働き者の社会に対抗する手段 このエントリーを含むはてなブックマーク」では、グローバルな世界において、怠け者同盟の社会を実現する手法について考えてみました。グローバルな世界では自分だけ競争を避けてしまっては、自分だけ貧しくなってしまいます。これに対抗する手段は、同盟の拡大と同盟をつなぐ論理の構築でした。モデルはフランスですが、例えばEUのような同盟や、発展途上国の悲惨な未成年の不当労働を非難するための論理を構築していると考えられます。

怠け者同盟の社会と働き者の社会の間の競争の中のフランス このエントリーを含むはてなブックマーク」と「怠け者同盟の社会と働き者の社会の間の競争の中の日本 このエントリーを含むはてなブックマーク 」では、怠け者同盟の社会の実現に対する日仏のアプローチの違いを分析してきました。簡単に言うとフランスは理念の押し付けに熱心で、日本は受身だと考えられます。フランスは今後も同盟を強化し、論理で相手を説得するでしょうし、日本は怠け者同盟の社会に変わりたいならば、外圧をテコに変わっていけばいいと述べました。

最後に、「自由のスパイラルから脱出を目指す怠け者同盟 このエントリーを含むはてなブックマーク 」では、「Zopeジャンキー日記」さんへの返答で、自由一辺倒の考え方がヨーロッパでは薄れてきたことを解説しました。

全体的にはヨーロッパで発達してきた怠け者同盟の社会が日本にも波及していくという視点で描いています。本当に来るのか、いつ来るのかは分かりませんが、ヨーロッパ人の意識の中にはこんな様な展望を感じます。

左右の対立を越えて損益だけを考える

日本で主流である自由に働ける「働き者の社会」を保守(右派)と捉え、ヨーロッパで始まっている自由に働けない「怠け者の社会」を革新(左派)と捉えることも可能です。一連のエントリでは、怠け者の社会を説明するとき以外には、両者を中立に扱ってきました。実際、結論は「独力で世界を変える力の無い日本は、外圧を待ちつつ、国内の産業の国際競争力を維持するために現状の自由競争路線を維持するのが、取りうる最善の策だと思います怠け者同盟の社会と働き者の社会の間の競争の中の日本」というものでした。いわば、将来は左派を見据えながらも現状は右派で行くという作戦です。ハードワークは怠け者の社会では抜け駆けにあたりますが(参照)、できるだけ長く抜け駆けをして利益を追求しながら、世界が怠け者の社会に流れるのを見てから、怠け者の社会に合流する、多少ずる賢い作戦です。

どんなにハードワークが嫌いな人でも自分だけ貧しくなることには耐えられないでしょう。競争を排除する怠け者の社会を急激に適応してしまうと、国際的競争力が衰えて自分だけ貧しくなるリスクは避けられません。よって多少は競争は必要です。反対に、どんなに仕事が生き甲斐の人でも全ての時間、体力を仕事につぎ込んでしまうのはイヤでしょう。資源を無駄に消費する競争は避けた方が賢明です。右だ左だを越えて、対外的に競争力を確保しつつ無駄な競争を避ける方法を模索したいものです。
  1. 怠け者同盟の社会のまとめ
  2. 怠け者同盟の社会は人類の未来
  3. 怠け者同盟の社会が働き者の社会に対抗する手段
  4. 怠け者同盟の社会と働き者の社会の間の競争の中のフランス
  5. 怠け者同盟の社会と働き者の社会の間の競争の中の日本
  6. 怠け者同盟の社会の中で輝きを取り戻す日本 このエントリーを含むはてなブックマーク
  7. 自由のスパイラルから脱出を目指す怠け者同盟
  8. 労働に対する社会の仕組みを試験に例える
  9. ベーシック・インカムよりも怠け者同盟の社会 このエントリーを含むはてなブックマーク

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