2009年6月23日

日本経済はもはや世界第二位ではない


Brussels, Belgium
調べてみたところ、冒頭の命題はまだ確定したわけではないようです。今週末にベルギーに旅行に行った際に、バスで配られていたフィガロ紙の一面に、「Le japon n'est plus la deuxième économie mondiale(日本経済はもはや世界第二位ではない)」と書かれ、国旗がアメリカ、中国、日本の順で並んでいる記事があったのです。車酔いしそうなので、記事は詳しく読まず、タイトルだけメモを取っておいたのでした。

タイトルでWEB検索してもそういったタイトルの記事は見つかりませんが、同じ内容の記事が何個かあったので紹介します(概要だけ翻訳)。
Le Japon bientôt détrôné de son rang de 2e économie mondiale par la Chine - Le Monde.fr
日本は間もなく中国によって世界経済の第二位を失う

L'économie du Japon va bientôt cesser d'être la deuxième du monde, statut qu'elle détient depuis quarante et un ans, et sera dépassée par celle de la Chine, admet un rapport gouvernemental nippon publié vendredi. "Le statut de deuxième économie mondiale pour le Japon est en train de toucher à sa fin", estime ce rapport annuel du ministère de l'économie, du commerce et de l'industrie (METI).

日本経済は間もなく41年間その座にあった世界第二位であることをやめ、中国経済に追い抜かれることを、金曜日、日本政府の報告で認めた。”日本の世界第二位経済の地位も残りわずか”、経済産業省(METI)のこの年次報告は予測した。
Le Figaro - Economie : Le Japon va perdre sa place de dauphin
日本は間もなく王太子の地位を失う
En 2010, voire 2009, le Japon ne sera «plus que» la 3ème économie mondiale, derrière les Etats-Unis et la Chine. Il y a 41 ans, l'économie japonaise s'installait derrière les Etats-Unis.
2010年、もしかすると2009年、日本はアメリカと中国に次いで、«たった»世界第三位でしかなくなる。41年前、日本経済はアメリカの後ろに定着した。

Le Japon admet que la Chine sera bientôt la 2e économie mondiale : Economie
日本はまもなく、中国に世界経済第二位であることを許す

L'économie du Japon perdra sa place de deuxième mondial au profit de la Chine, estime le ministère de l'Economie, du Commerce et de l'Industrie nippon. Un rang auquel le pays s'était hissé en 1968.
日本経済は中国のために世界第二位の地位を間もなく失う、と経済産業省が予測した。かの国が1968年に掲げた地位である。
探してみて分かりましたが、まだ日本経済の世界第二位陥落が確定したニュースではなく、要するに経済産業省が発表した報告の翻訳のようです。日本のニュースで言うと以下のニュースです。
「世界2位の地位、残りわずか」 日中逆転に初言及 通商白書(産経新聞) - goo ニュース
経済産業省は19日の閣議に平成21年版通商白書を報告した。名目GDP(国内総生産)で世界3位の中国が来年には日本を追い抜くとの国際通貨基金(IMF)の経済予測を踏まえ、「『世界2位の経済大国』としての(日本の)地位も残りわずか」と、日中逆転に初めて言及。その上で、日本の針路として「課題解決型国家」を掲げ、地球温暖化をはじめ世界が直面する問題の解決に貢献することで存在感を示すよう訴えた。
2010年頃に順位変動があることは2007年9月の時点でほぼ確実な予測として伝えられていました。そう考えるとそれほど大きなニュースではないと言えます。ただし、2007年にこの予測が飛び出した時には衝撃的だったようですが。現在は、衝撃でもなんでもないような気がするなんて、たった三年で時代も変わるものですね。
2010年にGDPが日中逆転も ——日経ビジネス独自試算:NBonline(日経ビジネス オンライン)
日本が世界第2位の経済大国の座から滑り落ち、中国に逆転を許す。10年も20年も先の話ではない。日経ビジネスの試算では、中国の成長率が名目ベース で年率10%、人民元の対ドルレート上昇率が毎年5%、日本の成長率が名目2%と仮定したところ、早ければ2010年にも中国の国内総生産(GDP)が日本の数字を上回るという衝撃的な結果が飛び出した(日本の対ドルレートは変動なし、2007年と2008年は国際通貨基金(IMF)による成長予測の数値 を採用)。
フランスでの受け取られ方とは、たぶん多くの人がまず日本経済が世界第二位だったことを知らない人が大勢いそうです。渡仏してすぐの頃に友人に日本って経済的にそんなに大きな国だったって知らなかったと言われた時は唖然としましたが、今ではまあ普通かなと思います。フランスから見たら、日本は大陸の反対側にある遠い島ぐらいにしか感じられないからです。これらの記事のなかの扱いも、まるで中国の大国化を示すために日本がダシに使われているような感じです。「le Japon ne sera «plus que» la 3ème économie mondiale. 日本は«たった»世界第三位にすぎなくなる(フィガロ紙)」は、日本が世界弟二位だったことが驚きであったかのようです。

3 comments:

花園 祐 さんのコメント...

 このニュースは現在進行で、今年の総生産高で中国が日本を追い抜くのは前々から間違いないと言われていましたね。もっとも中国の約十分の一の人口でそれと肉薄する経済力を持っている日本はそれはそれですごいのですが。

 前にも一回私のブログで書きましたが、専門家ならいざ知らずそろそろこGDPという指標を多用するのは日本人はやめた方がいいと思います。発展途上国などある程度の段階まではGDPの上昇が国民の幸福につながってきますが、ある段階を越えると幸福とは全く以って関係なくなるというのをこのところの日本を見ていて感じます。

サカタ さんのコメント...

 率直に言って、中国に抜かれるという事実は少し悔しいですね。しかし、花園さんの言うようにGDPが中国に近い値を示しているだけでもすごいです。

 GDPで抜かれたとしても、中国が日本よりも裕福だとは思えません。やはり、GDPでは国の豊かさは図れないですね。指標を変えるべきでしょう。僕はやっぱし技術力では日本は世界一位だと思います。

Madeleine Sophie さんのコメント...

花園さん、
確かに、人口が10倍の中国と同等な経済圏っていうほうが異常ですよね。経済規模で抜かれるのは時代の流れでしょうがないという空気が流れていますよね。GDPが個人の幸福を表さないと言うのは、確かにそうですよね。「お金で幸せは買えないけど、お金で避けられる不幸は多い」と言うのは金言だと思います。先進国ではGDPが意味が無くなって、発展途上国ではGDPの意義が大きい理由にも使えます。

サカタさん、
確かにGDPが大きい国に住みたいかと言われるとそうでもないですよね。住みたいと思える国を考えるのが良いと思います。僕も日本の技術力はまだまだいけると思ってます。

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