
「痛くない注射針」で有名な岡野氏の江戸っ子調の語りの本です。「世渡り上手」というと日本語ではどちらかというとネガティブなイメージなので、タイトルは良いイメージにはなりにくいかもしれませんが、正論を語っていると感じました。自分が正しいと思っていることを自信を持って貫き通している著者の意気込みが伝わってきます。世渡り力を推奨する一方、技術を軽視しているわけではありません。最初のページにこう断ってあります。
たしかに技術、腕は大切だし、それがなきゃ話にならないよ。でも、それと同じぐらい大事だと自信を持って言えるのが「世渡り力」なんだ。どんなにいい腕を持ってても、それだけじゃダメ。「世渡り力」がなきゃ、仕事も人生もゼッタイうまくいかないよ。(p.3)