2008年11月13日

他人のポジティブな行動が自分のポジティブな行動を引き出す


Nice, France
フランス留学の最終決断の背中を押したもの」のエントリでは最終的にフランス留学の不安を振り切った経緯を、「留学の最終的な失敗のリスクを見据えても得るものもあるから」だと書きましたが、もう一つ不安を振り切った大きな理由があります。それは、このブログを始めた理由とも密接に関わっているのですが、他人の行動に勇気づけられたということです。

まず、僕のフランスとの関わりは、ある日研究室に一人のフランス人研究者が来たところから始まります。そのころは英語もあやふやだったので、彼とは挨拶程度でした。今から考えると、そのフランス人研究者の来日はチャレンジに満ちたものだったと思います。何しろ、日本語をまったくしゃべらず、日本の文化や習慣も知らずに来日すると戸惑うことも多いはずです。また、意思疎通がうまく行かず、研究で成果が出せない可能性や、気持ちが落ち込み引きこもってしまう可能性すらありました。

結局、彼は4年ほど日本にいたのですが、たまに飲み会を一緒に行ったり、ごく普通に日本ライフを楽しんでいました。彼の日本滞在期間中、彼のつてを頼って、5人ほどのフランス人学生が来日しました。学生らはそれぞれ1年以上も日本に滞在していましたが、年齢も近くいろいろ話すことが出来ました。飲み屋の常連になったり、富士山に何度も登ったり、神社、寺院に訪れても本当に興味深いといったように見えました。

ある学生は来日してから1年は日本語を習ってませんでしたが、もう1年の延長が決まってから、突如日本語を勉強しだしました。そして、6ヶ月後には片言の日本語をしゃべりだし、1年後には日本語で会話できるようになっていました。そのころ言語を0から勉強してどれぐらいの期間でどれぐらいに到達するのかは見当もつきませんでしたが、勉強すれば急速に力を付けることも出来るんだな、と感心したりしてました。ちなみに彼は、日本行きを決定したときは、リアルアドベンチャーだったよ、と言ってました。

自分にフランスで博士課程を開始するチャンスがまわって来たとき、面白そうと期待する気持ちの他にどうしても不安も募ります。留学の不安を振り切った最後の決め手は一つは「フランス留学の最終決断の背中を押したもの」で書いた「失敗しても得るものがある」であり、一つは友人達の日本での生活を見て感じた「がんばれば何とかなる」でした。彼らは日本語だってしゃべるようになったし、日々楽しそうにやっていて、研究の成果も出している、見えないところで努力してるんだろうけど、最終的には何とかなる、という感覚です。

翻って見れば最初のフランス人研究者の勇気ある決断が、その次のフランス人学生達を巻き込み、それを見て自分も自分の人生で比較的大きな渡仏という決断をさせたと言えます。ポジティブな考えが他人のポジティブな考えを引き出し、伝播していくように感じています。そんなポジティブな渦に巻き込まれた自分も誰かのポジティブな行動を引き出していくんじゃないか?これがこのブログを始めたキッカケでした。僕の身の回りの人が僕を見て、ポジティブな行動をしてくれればうれしい。Webに考えを何年も上げておけば、読んだ人の行動を変えられるかもしれない。冒頭のフランス人研究者のように6人ほどのフランス人と日本人に影響を与えられたらな。と、これがこのブログの初心でした。

2 comments:

花園 祐 さんのコメント...

 私などはよく周りから、「あんな中国に留学に行こうなんて、勇気があるね」と言われるのですが、私の場合は日本の大学で中国語の授業を取っており(留学を決断したのは勉強開始後三ヵ月後)、言葉も少しは習った状態で行くのだから行っても何とかなるだろうと思ってあまり決断に際して悩みませんでしたね。
 また当時の中国は半日デモがよく起きてましたが、これも大使館みたいなところに知から寄らなければ大丈夫と思い、こちらも何の不安もありませんでした。

 逆に私からすると、一般の方は留学に対して不安を必要以上に持ちすぎているような気がします。Sophieさんの言う通りに、留学は確かにお金もかかりますが(中国は安いけど)得るものはその費用を遙かに上回るので、私としても怖がらずにどんどんと行くべきだと思います。かといって大して勉強する気もないのに行くのはまた問題で、中国にはそんな日本人が多くて同胞として少し考えさせられました。

Madeleine Sophie さんのコメント...

異国に行く時には何だかんだで不安はつきものかも知れませんね。大抵のことは何とかなるんですよね。出発前はそう思うのがなかなか大変かも知れませんが。

大して勉強する気がなく来ている人も確かにいますね。本人が何かを得て帰ればそれでいいのかとも思いますけど。大層に言うと、例えば次のエントリーで書いた「異文化マネジメント能力」とか付けられるといいですよね→複数の文化を許容することがリーダーの条件になる
日本人の仲間だけでつるんでいるのはもったいないと思いますが。

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