2008年9月9日

「レッテル貼り」に貼られたレッテル


Paris, France
このブログには「フランス人は〜〜」とか「日本人は〜〜」とかいろいろなレッテル貼りが出てくるので、レッテル貼りについての意見を書いておこうと思います。

まず、はてなキーワードの「レッテル貼りとは」によると、「人・ものを「××だ」と決めつけること。人や事物を大まかにカテゴリー分類すること。特に政治的・思想的な分類に対して批判的に言及する際に用いられる。」と書かれています。大まかに言うと、「レッテル貼りをするな」とか、「レッテル貼りは思考停止」とか言うように、否定的な意味合いで使われます。オタクは犯罪者予備軍とか、右翼は軍国主義者とかいったレッテルで攻撃するときにも使われるので、否定的な印象は理解できます。

しかし、レッテル貼りなしでは人はものを考えられません。国籍、人種、宗教、性別、年齢...無限に複雑な個人の特徴を全て考えて思考することは不可能です。たとえば、富士山の形を考えた場合、円錐(えんすい)の尖った部分を切り取ったような形というように、富士山の特徴を近似して認識することで、人は形を認識します。無限にデコボコな表面に思いいたすと思考は次に進まないことは明白です。同じように、人の集団もレッテルによって特徴を近似して考えないことには、思考が進みません。無限に個性のある個人について考えることは出来ないのです。

「レッテル貼りは思考停止」と言うのは、レッテル貼りの否定的な面を表すと共に、肯定的な面を捉えています。レッテルを貼って物事を近似し、無限の個性について思考停止することで、他の思考を進めることが出来るのです。前もって与えられる近似をレッテルと考えると、人の思考にはレッテル貼りが不可欠で、レッテル貼りを排除することは不可能であるといえます。皮肉なことに「レッテル貼り」に貼られた否定的なレッテルは中身の特徴を上手く捉えられていない気がします。

レッテル貼りの否定的な面は、貼ったレッテルが中身と違う場合に、判断を間違えるという点にあります。これを防ぐには、中身を正しく近似するようにレッテルを貼ることや、レッテルを過信せず常にレッテルが中身を正しく近似しているか確認するといった対策をとるべきで、レッテル貼りをしないという解決方法はありえません。貼るレッテルを熟慮すると長い思考時間がかかりますが、判断を間違える時間は減ります。貼るレッテルを精査しないと短時間で判断が下せる代わりに、判断を間違える可能性が増えます。バランスを考えながら、レッテルを貼るように心がけたいです。

近似度(レッテル貼り)大まかに
詳細に
近似にかかる思考時間
短い
長い
判断を間違える可能性
高い
低い

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