2008年5月26日

イスラム教のお話


Strasbourgの近くの村, France
フランスは他民族国家で、様々な宗教を持つ人々が混在しています。イスラム教の人にあうことも多いです。実際、研究室で隣の部屋のチュニジア出身の学生はスカーフをかぶった女性です。北アフリカのマグレブ諸国(モロッコ、アルジェリア、チュニジア)からの留学生や、レバノンからの留学生など、所属するプロジェクトでもイスラム教の割合は高いです。

フランス人達は、子供の頃からイスラム教徒と接して来たためか、特別宗教の話を議論することは多くありません。3年前、僕が日本から短期のインターンシップで来仏した際には、僕にとってイスラム教は物珍しくいろいろな質問や議論をしたことを書いていたいと思います。このエントリーに登場する知人は日本企業で働いているチャド出身の超敬虔な教徒です。

まず、チャド出身の知人とは、出会ったその日に「日本では死んだらどこに行くと考えられているの?」と聞かれてしまいました。死んだら脳の機能が止まって、体もなくなって何も無くなると思うと答えたら、不思議そうにしてました。日本の仏教じゃないですが、輪廻転生の概念についても説明しましたが、納得しません。この日は何となく話も終わったのですが、彼は次の日に、昨日一日中考えていたような深刻そうに宗教の話を切り出しました。

まず、彼から聞いたイスラム教の死後の世界を説明していきます。彼と僕のあやふやな英語のやり取りなので誤解が含まれている可能性があるので、コメントで訂正をお願いします。あやふやな理解だったのですが、当時の僕には十分のインパクトがあったので正確に覚えています。「現世はすごく短い、来世は永遠。現世が終わると審判があってその判定によって、永遠に天国か、永遠に地獄かが決定する。だから、良い行いをしないといけないし、神様はごまかすことが出来ない。君のした良いことは、君の右肩にいる天使が、君のした悪いことは君の左肩にいる天使が、それぞれ神様に全部伝えるからだ。」と言ってました。しかも、それは日本人が輪廻転生にいくらかの疑問を持っているのとは違い、それは確実に起こることだと認識しているのでした。彼は物心がついた頃から、天国に行くために良いことをし続けて来たのです。

その後、「日本人は来世に疑問を持っているのなら、ギャングになって人を殺して、大金持ちになって現世を楽しみまくっても、地獄に堕ちないと解釈してるんでしょ。何でそういうことをしないの?僕の会った日本人はみんな良いやつだったけど、どうしてなのか不思議。」と問われて、言葉に詰まりました。つまり、イスラム教徒は永遠の来世を天国で過ごすために他人には良く接するけど、日本人が自分を行動を規定するものは何なのか?という問いです。自尊心、世間の目とかいろいろあるのかも知れませんが、一言で答えるのは難しすぎて曖昧に答えてしまいました。

イスラム教徒でない者は、残念ながら地獄に堕ちてしまう。僕の会った日本人がみんな人が良かったけど、彼らが地獄で苦しむのが残念だと思う。イスラム教徒はイスラム教でない人を見ると、イスラム教を薦めなければならないんだ。そうしないと、自分も悪い行いをしたことになってしまう。だから...」。イスラム教への改宗を薦められました。そして、また曖昧に答えてしまいました。

宗教を語る彼の目には一点の疑いも浮かんでませんでした。宗教は本当に文化の一部、生活の一部、全ての考え方に影響を与えるものであるようでした。死後を理解もせず、知ろうともしない日本人をどんな感じで見つめていたのでしょうか。おそらく、歯がゆい思いで一杯だったんじゃないでしょうか。一方、僕も来世を心から信じてものを考えるのは不可能である以上、彼らの考え方を完全に理解することは不可能だと感じます。彼とは2ヶ月一緒に働いて、お互いの信頼関係を築けたと思います。宗教の問題がなくても、互いを完全に理解するなんて不可能だし、尊重し合って協力し合えるだけで良しとすべきと思います。

ちなみに、イスラム教も地域によってだいぶ差があることも分かってきました。このエントリーではイスラム教の人達の中でも最も敬虔な教徒だと言われていた知人との会話を紹介しました。今後のエントリーで他の地域のイスラム教の人達との会話も紹介していこうと思います。このエントリーは下の木蓮さんのブログのエントリーに触発されて書いてみました。

リュミエール兄弟の街から-- Du quartier des Frères Lumière --: イスラム教の友人たち

3 comments:

M: 木蓮 さんのコメント...

こんにちは、木蓮です。
確かに宗教の話題は気を使いますね。

私も「最後の審判」の生きているうちにどれだけいいことをして、悪いことをしたかで天国に行けるか地獄に行けるかが決まるというのは聞きました。当時、じゃあ逆に彼らがいいことをしているのは、最後の審判のためなのかと驚きを覚えたことがあります。

私はフランスに来たばかりの頃、語学学校でたくさんのイスラム教徒がいて、最初のうちはフランスにいながらしてイスラム文化に対する発見をすることがとても多かったです。(ホームステイのマダムもイスラム教に改宗した人でしたし)

私が彼らから感じたのは、イスラム教というのは本当に宗教と生活が密着したものだということです。コーランには模範的な生活の仕方が書かれていて、宗教上の教えだけではなく、イスラム教徒としての生活の仕方、した方が良いこと、絶対したらいけないことなどがコーランの中に書いてある、とイスラム教徒の友人たちが言っていました。なんだかまるで生活指導の教科書のようだと思いました。

私の二度目のホームステイの時、ホームステイのマダムの知り合いの知り合いというモロッコの女の子が少しだけマダムのところにいたことがあります。変な話で恐縮なのですが、ある日洗面所にたくさん毛が落ちていて驚いたことがあります。

イスラム教では清潔を保つち、病気を防ぐために下の毛を剃るのだということをその時知りました。そういうこともコーランの中には書いてあるようです。マダムはその女の子がマダムの出す肉を全然食べないのでちょっと面倒くさがっていました。

イスラム教がどういう宗教であるかということはおおまかに知っておくと良いですよね。私は経験から彼らが怖れるような人たちではないということは分かっていますが、日本人にとっては分かりにくいですよね。

最近の移民の問題はイスラムと直接名指ししているわけでは決してないのですが、彼らの多くがイスラム教のため、間接的に彼らに刺激を与えているようですね。一方、イスラム教ではないフランス人は彼らの話題には触れませんからね。というより、「面倒くさいと思っている」という方が適当かもしれませんね。

まとまりのない文章になってしまいましたが、とても微妙なことですから、やっぱり書きにくいです(笑)。

Madeleine Sophie さんのコメント...

下の毛の処理のことまで指導があるのは驚きですね。歴史的には、今よりももっと衛生状態が悪かった時代には効果的な習慣だったのかも知れませんね。宗教の禁じている酒なども、いまよりも栄養状態が極端に悪かった時代には、禁止することが合理的だったとも聞いたことがあります。

たしかに、イスラム教を普段話題にしないのは、めんどくさいという意識もあるかも知れませんね。個人の問題については突っ込んで質問しない傾向がありますからね。やっぱりいろいろ神経を使う話題ですよね。

ちなみに、フランス人男性も下の毛は処理している人が多いそうですよ。だってそのままにしておくと彼女が触れてくれないよて、真顔で言ってました。

Indra さんのコメント...

導入..インドラ私の名前...私パレンバン、国から来..お客様の情報は、感謝の

コメントを投稿