2008年4月20日

パリで中国人によるオリンピック関連のデモ


République, Paris, France
2008年4月19日(土)、パリのレピュブリック広場(La place de la république)で中国人によるデモンストレーションが起こりました。争点はもちろんチベット問題に端を発したオリンピック聖火妨害や、サルコジ大統領のオリンピック開会式ボイコット発言、ダライラマの名誉市民認定、などなどへの抗議です。

僕のところには中国人の友達から情報が回ってきました。それによると、『中国とフランスの対話のための集会(Assemblé pour le dialogue sino-francophone)』と銘を打たれていました。また、回って来たポスター(PDFファイル)には『オリンピックを橋にしよう。壁ではなくて!(Faisons des JO un pont, pas un mur !)』というスローガンがありました。写真にも表れているJOの文字はフランス語でオリンピック(Jeux Olympiques)と言う意味です。実際に行って来たので、レポートしようと思います。僕が疑問に思うことは、以下の二点です。(1)運動の資金はどこから出ているのか?(2)この運動がフランス人と世界の人にもたらす効果は肯定的・否定的どちらで、どれぐらいのモノなのか?というというモノです。

まずデモでは、中国の旗、フランスの旗、オリンピックの旗、オリンピックのTシャツ、ポスター、冊子、全て無料で配っています。フランスの旗などは、特に夏にスポーツの応援で再利用できるので有用です。中国人はお金は払っていないと言っていましたし、殆どのモノは中国から輸送されたと言っていました。現時点では全くの推測ですが、中国共産党の関わりは深いと考えられそうです。ただ、国がデモを起こさせていたとしても、それが良い効果を生むようであれば、非難されるべきことでもありません。世界のメディアは欧米が取り仕切っていますから、中国共産党としては、唯一の対抗手段と言ってもいいかも知れません。

次に、効果に対してです。例えば、日本も高度経済成長を遂げ、アメリカの産業を脅かすようになったとき非難され、製品ボイコットされた歴史があります。経済摩擦や、自動車貿易摩擦と呼ばれるモノです。このとき、日本は輸出すると言う方法を、現地で作ると言う方法に変えました。つまり、日本人は外国に非難されたときには自国を変えることを考えると言えそうです。それに対し、中国人は自分たちの意見を主張し他国を変えることを考えると言えます。

自国を変えるか、他国を変えるか、方法に善悪はありません。ただ、効果が違うだけです。フランスでは主張しない意見は存在しないと見られます。全ての措置に対して反対しないという日本のやり方では、措置に対して黙認をあたえるので納得したという意味合いになります。日本は主張しない代わりに、他国の批判を自国の改善に役立てて来たと言うのは、「日本人はなぜ悲観論が好きか」で書いた通りです。しかし、自国の意見を主張し、他国を変える中国のやり方の方が効果を生む可能性だってある訳です。運動が反発を呼ぶのか、対話による友好を呼ぶのか。この運動の推移を見守り、効果を見届けるのは興味深いことです。

下の記事は時事ドットコムに載っていたモノで記載します。
時事ドットコム:欧州各都市でも抗議デモ=「理解されてない」と中国系若者ら
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008041900349

パリなど欧州の主要都市で19日、チベット問題をめぐる欧州諸国の対応に抗議し、北京五輪支持を訴える中国系の若者たちのデモが相次いだ。大きな混乱はなかったが、中国人の「愛国行動」が波及した形だ。
  この日昼からパリのレピュブリック広場で行われたデモには数千人が参加、広場は中国国旗を打ち振る若者で埋まった。参加者は「五輪を壁でなく懸け橋に」な どと書かれた横断幕を掲げて気勢を上げた。デモに参加した女子大生(23)は「フランスの中国への反応は不当だ。中国の現状や歴史が理解されていない」と 不満げな口ぶり。フランスで中国系の人々がデモを行うのは異例。

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