2008年4月2日

なぜ留学するのか


Paris, France
戦後復興、高度経済成長を経た今日、日本の大学は遺伝子工学、電子工学、情報工学、化学、数学、物理学、機械工学、管理工学などあらゆる分野で世界のトップレベルにあります。いくつかの分野では、日本は欧米の技術を追い抜いたと、自他ともに認めるでしょう。

研究の現場においても、教授と母国語で意思疎通が可能で、仲間と母国語で議論できる環境は、理想的です。さらに研究以外の生活においても、自分のなじんだ環境に身を置くことで、リラックスし安心して研究にも打ち込むことが可能です。日本人にとって日本で学ぶことは、一人前の研究者になるために最も優れた環境なのです。

一方、世界の研究現場は絶えず変化し、グローバルな協調の方向へと向かっています。結果として、日本の研究者も、海外の研究者と共に研究を行い、議論することもあります。一生のうちに一回もこれをしない研究者は、もはやいないと断言できます。また、日本人が日本の大学で学ぶ場合、教授が日本人で仲間が日本人であることが大半です。同じ文化、考え方を共有する日本人同士では、発想が似通って来るという弊害もあります。

海外で学ぶという選択肢は、違った文化で育った友人と議論し、違った考え方・価値観を学ぶということなのです。上に述べたように、グローバルな環境での協調は重要性を増していて、この傾向は当面変わらないでしょう。もちろん、海外の研究者と協調する経験は、大学を卒業してからでも可能です。事実、僕は全ての日本の学生に留学をススメるつもりは無いです。むしろ学部4年、修士2年、博士課程3年のおよそ10年を全て日本の大学で過ごすという選択は、ある程度の合理性を持っていると考えています。ただ、現状を鑑みた上で、日本で過ごすこと以外の考えを持たない学生は視野が狭いと言わなければなりません。

もしあなたが学生だったら、留学という選択肢を検討することをススメます。

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